那須塩原市・西那須野の美容室

ウソをつく事

こんにちは。栃木県那須塩原市の美容室hairsalon iLii 西那須野で美容師をしている岡田です。

最近TVを賑わせている芸人による闇営業のこと。

美容とは全く関係のないことなんだけど、超個人的に思うことがあるので書いて見ることにします。

ウソをつく事で失うもの

終身雇用が終わりを迎えようとしている昨今。

やりたいことが見つからず、何となく大学に入り、何となく就職して、という

「大企業に勤めたらとりあえず安心だから」というような

昔からの親や先生から言われてきていたことが、音を立てて崩れていくいまの世の中で、

超個人的に思う、やってはいけないことの第一位は「ウソをつくこと」だと思ってます。

それは、これからも先行きが不透明になっていく世の中で、

光を照らすのは僕は個人としての「信用」だと思っているから。

不安定な世の中で、先行き不安な気持ちを抱えて生きている人たちが沢山いる中で、

自分に正直に生きている人や、自分が何を思っているかを自分の言葉で口にできる人、

自分の仕事に誇りを持っている人や、自分がどう生きているかを体現している人っていうのは、

そんな不安を抱えて行きている人たちを強く牽引できる力があると思っています。

美容師の世界でもそれは同じで、

僕は、売り上げのためにお客様に本来必要のないものを勧めたりだとか、その人のためにならないようなメニューを提案したりとかは、

どんなにその人が求めていたとしても、嘘をつかずにオススメをしない理由を話すって決めています。

結局のところ、最終的にメリットやデメリットを踏まえて決めるのはその人自身なんだけど、

自分たちに都合のいいことばかりを話して、自分たちに都合の悪いことを一切話さないっていうのは、

僕はプロとしてフェアじゃないと思っているし、そういうスタンスは好きじゃない。

それでいっときの売り上げは増えたとして、そういう生き方をする人が悪いとまではいわないけど、

それで美容師としての、パートナーとしての「信用」を失ってしまう方が嫌だから僕はやらない。

例えそれで売り上げが減って生活ができなくなるような美容師なら、僕の美容師としての腕はそれまでだったってこと。

その時はさっさと諦めて次の仕事を探すしかないと思ってる。

それが僕の今の美容師としてのスタンスで、それはスタッフに対しても、お客様に対しても、家族に対しても変わらない。

言い換えるならそれが僕の選んでいる「生き方」で、

自分に対しても他人に対しても「正直に生きたい」っていう願いでもあります。

人と人との付き合い

これからの世の中で、AIが人の仕事を奪っていくっていう話もあるけど、

それでも人と人が対峙する仕事は最後まで残ると思ってる。(今のところは)

美容師という仕事も、髪を切る仕事も、人と人が向かい合ってする仕事だけど、

これから大事になってくるのは「その人が信用できる人か」ってところに最終的には行き着くと思う。

それは、言い換えれば、お客様は「どんな人にやってもらいたいか」ってことで、

自分にウソをついて生きている人と、誇りを持って正直に生きている人と、

自分のいっときの売り上げのために働いている人と、お客様の輝ける未来の為に働いている人と、

僕だったらどっちが信用できるか、自分の印象を左右する髪を生涯任せられるか。。。

僕は後者でいたいと思うし、お客様とは生涯のお付き合いをしていきたいから、そういう人としての生き方を選んでる。

お客様と美容師を超えた、人と人との付き合いってのを、僕は大事にしたいと思ってる。

美容師として腕を磨くのはもちろん、自分が人としても生涯付き合っていける人間かってところに重点を置いて過ごしてる。

都合の悪いところを隠そうとするからボロが出る。

自分を実物以上によく見せようとするから粗が出る。

自分を取り繕うと思うから緊張するし、

普段やらないことをしようとするから上手くいかない。

自分に言い訳をするからそれを隠そうとするから

さらに嘘の上塗りをしなくてはいけなくなってしまう。

どこまでいっても完璧な人間なんていない。

自分は自分でしかないし、それ以上でも以下でもない。

今の自分は過去に自分がしてきたことの積み重ねでしかない。

普段生きている姿が、今まで生きてきた証だから。

素の自分で勝負できなきゃそれまでの人間だったってことで、また一から出直そうと思って僕は生きてます。

環境が人にウソをつかせる

悪いことしちゃったらごめんって

良い事してもらったらありがとうって

言える環境って意外と少なくて

環境のせいで人はウソをつくなきゃいけなくなるから、そういう環境こそが良くないんだなって僕は思います。

僕も昔、ウソをついてしまった。そんな自分を肯定するわけではないけれど、ウソをつかなきゃ夢を叶えられない環境だった。

だからウソをついて前のサロンを辞めた。言われた方も辛いだろうけど、言う方も本当に苦しかった。

あの時ついたウソを現実にしようと思って頑張って、今では現実にはなったけど、

それでも、あの時ウソをついたことで信じてくれた人を裏切ったことを今でも悔いが残ってる。

だから今は、ウソをつかなくてもいい環境にしたいと思って、そういうサロンの環境を自分たちで作っていってる。

失敗することが悪いことじゃない。

人は誰でも過ちを犯すし、間違いもする。

だけど、そこにどんな意味を付けるかが人としての分かれ道。

それでも応援してくれる人がいるか、

笑って許してくれる人がいるか、

しょうがねえなって支えてくれる人がいるか、

そこに人としての生き方が表れる気がします。

誰でもそうかもしれないけど、僕はウソをつく人が好きじゃない。

それは、信じて裏切られたくないから、自分が傷つきたくないから、ではなくて、

僕が昔、自分がついたウソに後悔をしているから。

どんなに償ったとしても、過去の過ちが消えることはない。

だけど、そこにどんな意味を付け加えるかだけは、自分が変えて行くことができる。(と思ってる)

信用される人間になること

ウソをつくことは、相手だけでなく、自分をも裏切り、長いこと苦しめてしまうから。

正直に生きる道は多少生きにくくても、自分にウソをつかない方が僕はいいと思う。

だから、僕はもうウソはつかないし、もう逃げも隠れもしないで生きて行く。

こうして恥を晒してでも正直に生きることは、過去の自分への戒めでもあり、償いでもあると思う。

僕は過去のそんな経験を経て、胸を張って人生を送りたいと心から思うんだよ。

正直なところ、こんなことを書いてもマイナスにしかならないけど

それで僕の信用がなくなっても、それが僕だから仕方がないと思う。

それでもこれからの僕にとって自分に正直に、人に対して誠実に生きることはそれ以上の意味があると思ってる。

 

人はウソをつく。

それは、自分の保身のため、自分じゃない誰かを守るためのウソもあったりする。

分かり合えなくて、もどかしくて、思うように生きれなくて、仕方がなくついてしまうウソもある。

だけど、望もうが望むまいがウソをつかなきゃいけない理由がそこには必ずあるはずで、

ウソをつくことで自分自身でいることをなんとか保ってる人も少なからずいると思う。

だからこそ、僕はそんなウソも信じたいと思う。その人の口から出る言葉を信用してあげられる人間でありたいと思う。

それで例え裏切られたとしても僕は被害者ヅラなんてしない。

スタッフも、お客様も、家族も、僕には信じたい人がいて、僕は僕が信じたいから信じる。

シンプルに言えばそれだけのことで、世の中がどんなに変わっていこうとも、

SNSやインターネットの巨大な情報が、その人のことを見る目を曇らせたとしても

生身の人間と向き合って行くことに変わりはないのかなぁ、なんて思ってるよ。

自分がどう生きるかなんて結局のところ自分次第。

僕は美容師として、自分なりに前を向いて美しく生きたいと思うよ。

あなたはどう生きてますか?

 

それでは。

岡田 彰大